2025年1月6日
山の入り口にあるこの敷地に私たちが住む前からいたのが数匹の地域猫さん達でした
その前にネコ3匹と小型犬2匹と20年弱暮らし、もうネコさんを飼うつもりがなかったので、敷地内にいてくれるのがとても嬉しかった
それまで室内飼いのネコしか知らなかったので、外で自由に逞しく暮らすネコからたくさんの学びを授かった
種を残す為の猫同士の付き合い方、テリトリーや距離感には叡智しかないと知った
人間は邪魔することはあっても役に立つことなんてほぼ無い
人間が多くのもの与えて貰い、多くのものを教えてもらう代わりに
食べ物を分け合ったり、寒暖の快適を分け合ったり、助けが必要な時にサポートし合ったりする
庭にいつもいる子、来たり来なかったりする子、ある時パタっと来なくなる子、数ヶ月してひょっこり戻って来る子、他所のお庭で見かける子、山の中で久々に再会する子、二度と顔を見せない子、弱って保護して看取った子…
三年間でたくさんのネコさんに出会い、別れた
名前をつけることもなく、識別程度に「クロちゃん」「トラ夫」「ミケ子さん」「チャビ子」「白黒さん」と呼んでいる
一番慣れた子は「チビ太さん」
その頃、唯一の子猫で育児放棄で風邪を引いた時、二週間ほど家の中で世話してから、外に戻ったけど、今は敷地内ではひさぴーのストーカーになった
もう大きいけど「チビ太さん」
今年の初夏に玄関横で産まれた4匹の子猫
「一号」「二号」「三号」「四号」と読んでいた
母猫さんが産んだ後、一度も玄関横から引っ越ししなかったから、子猫も人間に懐いて、特に「一号」がおっとり人懐こいとても可愛い子だった
秋になって母猫がいなくなっても兄弟だけで玄関横にいた
「一号」さんはひさぴーか章太さんを見ると飛んできてナデナデと膝乗り
その子を見た兄弟たちもとても慣れて、とうとう名前を付けて呼びたいと思わされてしまった
「一号」→「いちご」ちゃん
「二号」→「ニコ」たん
残念ながら「三号」さんは二ヶ月齢で亡くなった
「四号」→「みー」たん(三毛猫)
12月の初め頃、いちごちゃんがいなくなった
まだ三ヶ月齢の頃、一度数日姿を消して戻ってきた
何かに追われて逃げてたらしく、耳の先を怪我して戻ってきたことがあった
また今度も直ぐ戻ってくるだろーと思ってた
それとも、近所でゴハンをくれるとこを見つけたか、懐こいから飼いたいと思った人が家猫にしたのか…
可愛がってもらえてるならそれでいいし、またひょっこり帰ってくるならそれでもいい
可愛い子だったから淋しいけど、みんな自由に暮らしてるから、それでいい
そー思ってた
数日後、見たことない大人の黒猫さんが玄関に現れた🐈⬛
初対面なのに、他のネコにも懐こくて、私たちにもスリスリゴロゴロ
ナデナデと膝乗りが大好きな子だった
いちごちゃんとそっくりな仕草
こんなに懐こいからどこかの飼い猫かな?
いちごちゃんもこんなふうに他所で懐いて可愛がってもらってるのかなって章太さんと話してた
半日したら、黒猫さんはいなくなって、来たのはその時だけ
それから十日ぐらいして
敷地内にネコの死体みたいのがあるって章太さんが言うので、嫌な予感がしながらすぐに駆けつけた
可愛いかったいちごちゃんの小さな亡き骸がそこにあった
普段だったら見つけられなかっただろう場所に、その日たまたま章太さんはそこに行って、見つけた
いちごちゃん、ここでずっと待ってたんだね
もっと早く見つけてあげたかった
もっともっともっと早く行って、助けてあげられたらよかった
「ひさぴーさん助けて!」っていちごちゃんの声を受け取ってあげることができなかったよ
あんなに可愛いかったいちごちゃんが、もー亡き骸になって、ひとりで怖くて苦しかったんだと思うと可哀想で可哀想でどうしようもなかった
いちごちゃんがもう淋しくないように、他の子達が眠る場所にふたりで埋葬した
夕方、ぴよこ部屋のメンテ作業をしてて、そういえば、前回この作業をしてた時、いちごちゃんが私の肩に乗ってまとわり付いて、作業が進まなくて困ったことを思い出して泣いた
この先もずっとまとわり付いてくるのが当たり前に続くんだと思ってたのに
それから数日経って、ふと、先日の黒猫さんのことを思い出した
あの黒猫さんはいちごちゃんの化身だったんだと思った
たぶんあの日はいちごちゃんが亡くなった数日後で、虹の橋を渡る前にもう一度、私たちに甘えたくて、神様にお願いして一度だけ帰ってきたんじゃないかって
私たちもいつかそのことに気づくと解って
いちごちゃんが最後に残してくれた優しい気持ち
ありがとう
ごめんね
ありがとう
ごめんね
いちごちゃんが産まれた日から七ヶ月、毎日ずっと可愛いかった、大切だった、大好きだった
これからも毎日、いちごちゃんを思ってるよ
本当に可愛いくて大好きだったよ
ありがとういちごちゃん
ずっとずっと忘れない